アクの強い仲間による正統派作品ドラゴンクエストIV の魅力について
私はドラゴンクエストシリーズが大好きで、ナンバリング作品はどれも二周以上しています(DQ10は比較的初期の頃しかプレイしていないのでVer.2以降のストーリーは知りませんが)。そんな私は特に4が好きな作品の1つです。皆様に4の魅力を伝えるべく、記事を作成いたしました。
これを読んだきっかけにプレイしてくださると嬉しく存じます!
※追記:天空シリーズの解説は一通り記しましたので、気になる方は以下の記事もご覧になってください。
シリーズの中でも特に人気のドラゴンクエストV 天空の花嫁について解説 – ルルアリーのお気楽ブログ (mypaselife.com)
独特な世界観と高い難易度が印象的なドラゴンクエストVI 幻の大地について解説 – ルルアリーのお気楽ブログ (mypaselife.com)
目次
遊べるハード
「ドラゴンクエストIV 導かれし者たち」はFC、PS、DS、スマホで遊べます。私はDS世代ということもありDSで遊んでいましたがハードが生産終了となった今ではスマホが1番プレイしやすいのかな?
ドラクエ4のここが好き!
以下、私の好きなところを述べていきますね。
因みに私はゲームシステム、難易度などよりもストーリー、キャラクターを圧倒的に重視する人間です。それを踏まえた上で見ていただければと思います。
全5章(リメイクではクリア後もあるので6章)仕立てのオムニバス形式
1~4章はそれぞれ登場キャラが異なり、旅の目的もそれぞれ異なります。そして5章でようやくプレイヤーの分身である勇者(主人公)が登場して、勇者の元に仲間が集まっていきます。
4をよくプレイしたときはまだ小学生だったので、
たくさん章があって、他のドラクエと違う感じがして面白いなあ
という程度の印象でした。
しかし大人になってから見ると、この章立ての仕組みのおかげでそれぞれのキャラを操作することで愛着が沸き、キャラ自体もより深掘りされているという事実に注目することができました。
また、4をプレイしているときは他の作品よりも進むのが早い気がしました。今考えてみたら、定期的に章が変わるおかげで斬新な気分で進められ、「早く続きが見たい!」という気持ちで進められたからかなと思いました。
仲間キャラが多い上に個性的
先ほど「キャラに愛着が沸く」と書きましたが、キャラ自体も歴代ドラクエシリーズの中でも中々癖の強い個性派揃いです。リメイク以降では仲間会話(目の前に誰もいないときにはなすコマンドを使うとできる)が可能ですが、とりわけ4のキャラって割と頭おかしいこと言っている面々が多いのでついつい色々な町の人に話しかけて仲間会話を楽しんでしまいます(笑)。
特に私が好きなのはアリーナ、クリフト、マーニャですね!戦闘も物理攻撃、回復、攻撃呪文とバランスが良いのでこの3人を連れていくことが多かったです。
アリーナは何と言っても幼い感じの可愛い見た目をしているのに城の壁を蹴破って脱出するという気の強い一面がたまりませんね。常日頃戦いのことばかり考えていて、当時格闘系女キャラが大好きだった私はこの彼女の破天荒っぷりに憧れていました(笑)。ドラクエ11のマルティナも女武闘家で好きですがやっぱり私はアリーナ派かな~
クリフトは一見真面目な神官なのですが、アリーナに恋心を抱いていてそれがとても可愛いです。あと高所恐怖症だったりで基本的にヘタレなのもまた愛おしい。アリーナが「私より強い男が好き!」というタイプなので「私なんかでは…」と卑屈になっているところを見ると頑張れと応援せざるを得ませんね。母性本能くすぐられる系キャラが好きな人は刺さると思います。
マーニャはまず見た目が最高ですね!ロングヘアの美人ですごく露出度が高いです。ドラクエシリーズのセクシーキャラといったら今やゼシカかマルティナの2択という感じですが、マーニャだって負けていません(ゼシカかマルティナが話題になりやすいのはグラフィックがリアルになってよりセクシーさが分かりやすくなったというのが大きいと思います)。
好きな物がお金、ギャンブル、酒、男という典型的なダメ人間な上、言いたいことをガンガン言う性格なので仲間会話が捗ります。
このように魅力的なキャラが多いです。4のキャラはスピンオフ作品の常連、トルネコを筆頭にドラクエシリーズの中でも有名なキャラが多い印象です。
ストーリーが深い
4はストーリー自体も印象に残ります。ストーリーが好きなのはシリーズの中だと5や11なので1番好きというわけではないのですが、1~3がちょっと希薄なストーリーだったのに対し(まあ王道ではあるのだが)、4でかなりドラマチックになったと思います。
特に全体的にシリアスな4章からの5章冒頭の流れは中々の鬱展開ラッシュ。小学生の頃プレイしたときは4章ってモンバーバラのイメージとノリノリな戦闘曲のせいか華やかな印象があったんですが改めて全体を見ると重いですね。
ラスボスも純粋悪ではない、悲劇性を持ったものとなっています。ただしラスボスは勇者に許されざる行為をしており、「同情してしまって倒せない」というようなことにはならないはずなのでその辺りは安心してプレイできます。
音楽の良さがシリーズ屈指
個人的な意見になりますが4の音楽はシリーズ屈指の良さだと思います。せっかくなのでいくつか自分のお気に入り含め挙げていきたいと思います。
1.フィールド曲全般
今作は章ごとにフィールド曲が変わるという凝った仕様になっています。それぞれのキャラや章のイメージにも合っていて好きです。5章でも仲間が全員集まる前はしっとりした感じで、全員集まったらとても勇ましくなるのが演出として秀逸です。
今作のフィールド曲で1番好きなのは全員集合後の「馬車のマーチ」かな。特に後半の盛り上がりがエグい。勇ましい系フィールド曲の頂点だと思います。
2.戦闘 -生か死か-(通常戦闘曲)
通常戦闘曲は4が1番好きです。5の戦闘曲も大好きですが、盛り上がるまで時間がかかるせいでそれまでに大体戦闘が終わるのが難点なんですよね…
4はメロディーが流れるように次々と変わるのもあって飽きのこない戦闘曲になっていると思います。テンポも速いし、後半の力強いメロディーも特徴的です。
3.ジプシーダンス(4章通常戦闘曲)
この曲を挙げないわけにはいかない。この曲は全シリーズの音楽の中でも確実にベスト10入りします。民族らしさがあって、ノリも良い。4章だけ戦闘曲が変わるという特別待遇も相まって印象的。他にシリーズで似たような音楽がないのでジプシーダンスは定期的に聴きたくなります。
4.海図を広げて(海BGM)
ドラクエ9や11でも使われているので知っている人も多いと思います。壮大で、端的に言えば「泣ける」曲調になっていてすごく好きですね。ただ6の海の音楽も滅茶苦茶好きなんですよね…どっちが好きか甲乙付けがたい。
それ以外にも「王宮のメヌエット」「呪われし塔」とかが好きですね。改めて楽曲一覧を見て「やっぱりいい曲多いなあ」と実感しました。
ドラクエ4の欠点について
良いところだけ挙げてもあまり説得力が無いので難点もいくつか挙げていきたいと思います。FC版だとAI周りの難点を色々抱えていました。ただし私はFC版は未プレイだし、今時FC版をプレイする人も少ないと思うのでそれ以外の難点について挙げていきます。
成長システムがちょっとシンプルすぎるかも?
特に後半の方のドラクエシリーズに言えることなのですが、転職システムがあったり、スキルポイントシステムがあったりと成長のための様々な仕組みが用意されています。そのためプレイするたびに、
前回のプレイではバトルマスター目指して転職したから今回はパラディンをやってみよう!
といった感じで自分なりにどのように育成するかを考える楽しみがあります。
ただし4は基本的にレベルを上げて、装備を整えて、といった普通のことしか出来ません。そのため何回プレイしてもキャラは同じ性能になります。
これは個人的に残念な要素だな~と感じました。ただし裏を返せば育成ミスとかはまず発生しないのであまりRPGに慣れていない初心者、育成の仕方について情報を仕入れないでプレイしたいという人にとってはプレイしやすいです。
使えるキャラと使えないキャラの差が激しい
ドラクエ4は8人パーティー(クリア後は9人)という大所帯ですが、性能は強かったり弱かったりでバランスがよろしくありません。これが例えば転職のあるドラクエ6であれば「バーバラはHPが低くて使いにくいけれど可愛くて使いたいからパラディンにする!」といったことも出来ますが、4は割とどうしようもないです。
性能的に救いが欲しかったのはやはりトルネコですね。まあ4の頃ってまた戦闘用の特技とかないから物理攻撃要員は差異を出すのが難しかったのかもしれないけれど…というかトルネコって仮に作戦指示をたまに無視するという設定を無くしても殆ど劣化ライアンだというのに。
逆にアリーナとクリフトは性能面で優遇されすぎです。この2人をスタメンに入れない人って中々見ない気がします。アリーナは力と素早さがものすごい勢いで伸びていくので殲滅速度が重要となるザコ戦で欠かせません。ライアンに比べると耐久面で不安はありますが、幸いHPは低くないのでボス戦で出しても基本的には問題ありません。
クリフトは今作において異常に高性能なスクルトを持っている上にベホマラーもザオリクもクリア前までは唯一の習得者。回復・サポート役として優秀で、同じく回復役のミネアはフバーハを覚えるまで正直空気です。ステータスも装備もそこまで大きな違いがあるわけでもないし…
こんな感じでせっかくキャラクターが個性的な作品なのに性能格差が大きいのは残念でした。それを思うとドラクエ11って同じ8人パーティーなのにそれぞれ出番があって本当にバランスの良いゲームだったんだなと思います。
ただ作品が進むにつれて露骨なキャラ性能格差は小さくなっている気がするのである意味この4が反省材料として使われたのかもしれません。
難易度はシリーズの中でも低い
先ほど「育成ミスなどはまず発生しない」と書きましたが、それがゲームの難易度の低さに繋がってしまっている気がします。中盤あたりではまだそれなりに歯ごたえのあるボスもいるのですが、全体を通してみるとやっぱり低難易度と言わざるを得ないと思います。
キャラ格差の項目でも書きましたがスクルトが異常に強いのが原因の1つだと思います。どれだけ攻撃力が高いボスでもスクルトを2~3回掛けてしまえば物理攻撃では殆どダメージを受けません。
他の作品だと3~4回掛けてやっと効果を実感し始めるというのに…
あと勇者が終盤になると使えるギガデインやベホマズンといった強力な呪文も他作品より使いやすいです。勇者自体MPが比較的高めというのもありますが。
船入手後は強力な装備を先回りして入手しやすいのも難易度低下に繋がります。多額のゴールドが必要になるとはいえ、早期にドラゴンキラーやはぐれメタルの鎧などを購入したらステータスが跳ね上がります。
このように難易度が低くなる要因となる物が随所に散らばっています。ただヌルゲーってほどではないので順当にプレイすれば問題無く楽しめます。この点からもやはりRPG、ドラクエシリーズに慣れていない人向けと言えそうです。
まとめ
私の視点から感じたドラクエ4は「ゲームとしてはシンプルで低難易度だけどストーリーやキャラクターが大好き!」という立ち位置の作品です。
でもゲームの良さを伝える際って難しいゲームならば良いというわけでも無いですからね。遊びやすさは重要ですし。それを思うとやはりドラクエ4はいくつかある難点を充分に補えるほど魅力的なところや好きなところがたくさんあり、やはり名作と堂々と名乗れる作品だと思います!
天空シリーズの第1弾(といっても天空シリーズはそれほどプレイ順番にこだわる必要は無いですが)ですし、「とりあえずドラクエをやってみたい」というプレイヤーにもオススメしやすいのも良いですね。気になった方は是非プレイしてみてください。