シリーズの中でも特に人気のドラゴンクエストV について解説
シリーズの中でもDQ3と並んで人気が高いドラゴンクエストV 天空の花嫁(というか最近は3より人気なイメージが強い)。よく「ビアンカかフローラか」という話題が出たり、DQ5をベースにした映画が作られたりと、人気なだけあり話のネタも尽きませんね。
以前、DQ4の魅力を書いた記事を投稿しました(ドラゴンクエストIV 導かれし者たちの魅力について – ルルアリーのお気楽ブログ (mypaselife.com))。私はDQ4が特に好きと述べましたが、DQ5もすごく好きな作品です!特にストーリーがトップクラスに引き込まれる内容で、ストーリー重視派の私にとってはシリーズを語る上で欠かせない作品ですね。
DQ5の魅力を是非伝えたいと思い記事を作成しました!
※追記:その後、天空シリーズ3作目であるDQ6の解説記事も作りましたのでよろしければどうぞ。
独特な世界観と高い難易度が印象的なドラゴンクエストVI 幻の大地について解説 – ルルアリーのお気楽ブログ (mypaselife.com)
目次
遊べるハード
「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」はSFC、PS2、DS、スマホで遊ぶことが出来ます!私はDSで遊びました。今からプレイするならスマホが1番プレイしやすいと思います。
あとPS2版はやはりと言うべきかムービーが入っているなどグラフィックの表現が優れていて、更にPS2版DQ5はシリーズで初めてオーケストラ音源が使われた作品でもあります。据え置き機なのが難点ですが気になる方はPS2版もありですね。
私の好きなところ、魅力
DQ5の評価が高いのはストーリーの良さである
DQ5における唯一無二の特徴は「主人公が子供から大人になるまでの人生を描いている」という点だと思います。
始まった頃は父親に連れられて旅をしているような6歳の主人公が終わる頃には逆に子供を連れるようになっています。この時間の流れも相まってストーリーのドラマ性はピカイチだと思います。特に日本人は家族が絡むストーリーを好きな人が多いイメージなので、家族が大きく絡むDQ5は多くの人に刺さるはずです。
主人公に感情移入しやすい点も○。DQシリーズって案外「不幸になっている人達を第三者の立場で見る」作品が多いのですが(特にDQ7はずっとそんな感じ)、DQ5はその不幸が襲いかかってくるのは基本的に主人公です。
そしてその不幸の中から幸せを見つけていくのも主人公。私はシリーズの主人公の中でもDQ5は別格レベルで印象に残っているのですが、恐らくこのような描写により強く感情移入したからだと思います。
また、ストーリーが良いだけでなく、低年齢層にも分かりやすい内容であるという点も評価出来ると考えています。個人的にDQシリーズは5までは比較的分かりやすい内容だと思っています。それ以降の作品はやや癖の強いストーリーであることが多いです。特にDQ6とかは
結局あの設定はどういうことなんだ…それに何を目標に冒険をすればいいんだ?
といったモヤモヤが残ることがあって、DQ5以前に比べて一般受けが悪くなったように見えます。
DQ5は「母親を探すこと」といったように目標が分かりやすく、更にストーリー途中で起きるイベントも、かの有名な「結婚」だったりと明らかに「あ、これは重要なイベントだ」という感じで進めることが出来るのでストーリーに一層深く入り込むことができました。
「ビアンカか、フローラか」で有名な結婚システムについて
ストーリー中盤で主人公は結婚相手を選ぶというイベントがあります。花嫁候補はビアンカ、フローラ、DS版以降だとデボラもいます。
堀井さん曰く、
プレイヤーの9割がビアンカを選ぶと思ったらフローラを選ぶ人も意外と居て驚いた
とのことです。
私はこの3人の中だとややフローラ派寄り、デボラも割と好き、ビアンカは普通という感じなので例え自分が少数派であろうと、ビアンカ以外のキャラクターも選びたくなるように制作者の方々が魅力的に描いてくれたことが嬉しいです。
このシステムの何が良いって「自分の手で嫁を選ぶ」ことによって一層嫁に愛着が沸くんですよね。ビアンカ派の人も、強制的にビアンカと結婚する展開になるよりも、2択(3択)状態から選んだ方が愛情を持って接しようという気持ちが増すはずです。
あと何より「他の嫁を選ぶとどうなるんだろう?」と興味を持ってしまい2周目以降もしたくなるというのは、何周もプレイすることで良さを味わえるゲームという特性を最大限に表していると思います。
私はデボラ→ビアンカ→フローラの順番でプレイしました。
いやフローラ派のくせに選んだの最後かい
と突っ込まれそうですが、初回プレイ時に1番選びたくなったのはデボラなんですよ。で、2周目以降プレイする際にどうせ3人とも選ぶなら、ビアンカよりも気になっているフローラは最後にしようと思いました。私は基本的に好きな食べ物を最後に残す派なので(?)。
あと攻略本とか子供の髪色などを見るとビアンカ選ぶのが正史っぽかったから正史っぽいのは先にやりたかったというのもある。
まあ何が言いたいかというと「何周プレイしても斬新な気持ちでプレイ出来るゲームっていいよね!」ということです。
BGMも耳に残る
DQ5は特に通常戦闘曲やフィールド曲といったプレイしている最中よく聴くことになるBGMに私の好きな曲が多いです。イベント曲、ラスボス曲なども重要ですが、やはり普段プレイしている上ではよく聴く曲が好きなことが大切だと思いますね。
いくつか自分のお気に入り含め挙げていきたいと思います。
1.地平の彼方へ(フィールド曲)
私はDQシリーズのフィールド曲でこれが1番好きです!壮大さと切なさが上手い具合に絡んでいて、初めてプレイしたときからずっと好きな曲です。
色々なDQシリーズをプレイしていて思うのですが、この曲調はDQ5以外の作品に使われていたらきっと違和感凄いだろうな…と思います。フィールド曲は大体そうなのですがこれは特に顕著。少年時代から青年時代へと続くスケールの大きい冒険で、辛いことも多々あるDQ5の作風に合っているからこそこの曲が光ります。
2.戦火を交えて(通常戦闘曲)
前作の4といい、今作といい通常戦闘曲がハイテンポで熱くてかっこいい!DS音源で聴いていた時も「良い曲だな~」と思いましたが、特にオーケストラ音源の盛り上がり方は端的に言って神ですね。
最近の作品における通常戦闘曲は今ひとつ盛り上がりに欠ける物が多いと感じているので久しぶりにDQ4、5並にノリノリな通常戦闘曲が欲しいなと思ったりしています。
3.死の塔(塔BGM)
歴代の塔の曲の中でもこれは結構人気が高いイメージがあります。DQシリーズにおいて塔は結構リズミカルな曲であることが多いですが、今作は不気味で怖いです(多分レヌール城で塔BGMが流れるせい)。洞窟で流れていてもおかしくないかもしれない。
不気味さで言ったらSFC音源ですけれど、リメイク版以降は音色が綺麗なおかげで神秘的な雰囲気も出ていますね。なので私はリメイク以降の音源の方が好きです。
4.結婚ワルツ(結婚時・エンディングBGM)
エンディング曲はDQ6みたいに切なげだったり、DQ7みたいに勇ましい部分があったりする曲の方が私は好きなのですが、例外的にこの曲は印象深く残っています。1番重要な結婚イベントで使われているから、というのもありますが。
DQ5はよく主人公が不幸と言われていますし、私もそう思いますがラストの部分だけ見たらシリーズの中でも屈指のハッピーエンドなんですよね。その明るさが楽曲にもしっかりと表れているのが良かったです。実際にエンディングで踊っている主人公達にも合う、踊りたくなる曲です。
他に人気な曲と言ったら「哀愁物語」が有名ですね。あと「愛の旋律」も。「プレイしている最中よく聴くことになるBGMに私の好きな曲が多い」と書きましたが、こうして並べてみるとイベント曲の出来も優れていますね。
個人的に好きではないところや欠点など
DQ5は自由度が低い点を嫌うプレイヤーもいますが、私は自由度が低くても特に気にならない人間なので今回は詳しくは説明しません。幼年期の自由度の低さは確かに気になりますが、「まだ子供だし」と納得してプレイしていました。
幼年期に行動を強く縛られているからこそ、青年時代に突入して初めてフィールドに出たときの解放感は個人的に凄く好きです。青年時代で1番最初に訪れる町が娯楽の町オラクルベリーなのも「製作者さん、分かっているね~」って感じです(笑)。
仲間モンスターシステムについて
倒したモンスターが一定確率で起き上がって仲間になるというシステムが大きな特徴となっています。一般的には人気が高いシステムです。仲間モンスターシステムを取り入れたモンスターズシリーズはスピンオフ作品の中でも高い人気がありますよね。
但し私は正直あまり好きなシステムではありません。ネットを見ても仲間モンスターシステムが嫌いな人って殆ど見ないので私が異端児であることは分かっていますが…理由をいくつか挙げると、
1.モンスターが仲間になるかどうか完全に運次第
せめてたくさん倒すほど確率が上がっていって最終的には90%近くまで上がるとかならばモチベーションも上がるのですが、起き上がるかどうかは運です。そもそも最近の作品と違ってランダムエンカウントなのでそのモンスターと会えるかどうかも運次第という所がストレス溜まります。
2.使い物にならない仲間モンスターが割といる
特にリメイクで新たに加入する仲間モンスターによく見られるのですが、加入した際のステータスが弱すぎて馬車から出せないモンスターが結構います。上限レベルが低いせいで早期に預かり所行きになるモンスターも多いです。これだったらもう少し数を減らして容量を別のところに使って欲しい気持ちがあります。
結局、仲間になりやすくて性能的にも強いスライムナイトやエビルアップルなどに毎回頼っていますね(エビルアップルは上限レベルが低いのが難点ですが)。何だかんだいつも同じようなパーティーになってるプレイヤー、多いのでは?
3.このシステムのせいで人間キャラが少ない
仲間モンスターを加えることを前提にしているゲームなので、特に青年時代前半はパーティーに加入している人間キャラが少なすぎます。私は色々な町の人に話しかけて仲間会話を聞きたい人間なので人間キャラが少ないのは不満でした。
最も問題なのは嫁を連れ回せる期間が短い事です。プレイヤーが選んでいる以上、嫁は間違いなくプレイヤーの好きなキャラなんだからもっと一緒に冒険させてほしかった…
嫁はもちろんのこと、男の子や女の子など会話が楽しいキャラがいる作品なだけに残念って感じです。
4.仲間モンスターの方が強くて人間キャラがお荷物
人間キャラの中だと男の子は普通に強くて、女の子も魔法使い系として割と使えるのですが、他のキャラはまともに使える性能ではありません。ビアンカ、フローラはメラゾーマを覚えればラスボス戦とかでも活躍出来ますが、大体その前にクリアできちゃうし…
特にピピンはレベル1の貧弱ステータスで加入する上に育てても弱いというどうしようもない性能です。
初プレイ時はストーリーに深く入り込みたい事もあって、人間キャラを極力使うようにプレイしていたのですが、2周目以降で「あれ、これ仲間モンスター使った方が楽じゃね?」と徐々に気付いた時は何というか虚しさを感じました。
とはいえあまり起き上がらないモンスターが起き上がったときの嬉しさとか、やりこみ要素としても秀逸だったりと仲間モンスターシステムは褒める点があるのも事実なんですよね。なのでこの項目についてはあくまでも「こういう意見の人も居るんだな」という程度に見てくださればと思います。
ラスボスの影が薄い
よく「ラスボスの存在感が薄い」と言われていますが、これに関してはDQ5のストーリーが好きな私でも正直否定できません(笑)。
「中ボスのゲマのインパクトが強すぎるから」という意見が最も多いですが、個人的にはそれ以上に「母親を探し出すこと」を冒険の大きな目標としていて、そのついでに魔王のミルドラース倒すかみたいな感じのストーリー展開なのがいけなかった気がします。中ボスのインパクトが強いのはDQ5に限った話ではないし(DQ3、6、8)。
ストーリーを大きく改変せずに納得いく流れを私が考えるならば、「母親をさらったのはミルドラースという魔界の王である」ということを青年時代前半に告げられるといった展開にすれば
あ、コイツが今回の重要な敵なんだな。
と認識出来るし、憎しみも増すような気がするんですが…いや、あんまり変わらないか。
ドラクエと全然関係ない作品でも中ボスのインパクトが強くてラスボスがどうでもいいと「ゲマとミルドラースみたいな関係だった」と言われてしまう。例えによく出されるミルドラースが哀れ。
まとめ
ドラクエシリーズを語る上でDQ5は欠かせないと私の中では思っています!欠点もいくつか挙げましたが、深く気にしていないプレイヤーが殆どです。難易度もシリーズの中では低い部類なので「初めてプレイするドラクエ」として5を勧める人も多いですね。
DQ5もそうですが、FFシリーズも自由度は低いけれどストーリーが優秀なFF10が特に人気なのを見ると、世間一般的にはやはりストーリーの良さを重要視するプレイヤーが多いんだなと実感しました。
私はDQ5が特に人気という情報や結婚イベントが好きといった噂を仕入れた上でプレイしましたが、実際にプレイしてみて強く納得したことを覚えています。気になった方は是非プレイしてみてください。