ドラクエシリーズの原点:1と2の特徴と魅力

ドラクエシリーズの原点:1と2の特徴と魅力

ブログ設立したばかりの2022年11月から地道にまとめてきたドラクエシリーズ解説記事も、ついにあと1記事です。

アクの強い仲間による正統派作品ドラゴンクエストIV の魅力について – ルルアリーのお気楽ブログ (mypaselife.com)

こう思うとめちゃくちゃ感慨深いです…不定期更新とはいえよくこんなに書くネタがあってブログをコツコツと続けてきたなあと次ぐ次ぐ思います。

DQ1と2は言わずと知れたDQシリーズの原点です。1は言わずもがな、2も登場したシステムの多くが3以降に引き継がれていることを踏まえると同じく原点という言葉がしっくりきます。例えば同じRPGでも、FF2はシステムが独特で原点感は皆無です。  

ストーリーやシステムはシンプルだし、ボリュームも他作品と比較すると大きく劣るので、ぶっちゃけ1や2が1番好きという人はあまりいないです。

ただしDQシリーズ好きであれば、プレイして損のない内容になっています。特に3をプレイする人は1と2をあらかじめプレイしておくことを強く推奨します。

DQ1と2の他作品と比較した特徴について、現在だからこそ感じることも含めて解説していきます!

遊べるハード

DQ1や2が遊べるハードは、基本的にDQ3が遊べるハードと同じと考えて構いません。FCで発売され、その後SFCでリメイクされ、ゲームボーイ、Wii、スマホ、PS4、3DSなどでリメイクされています。

SFCやゲームボーイでは1と2をセットにした「ドラゴンクエストI・II」として発売されています。これに関してはボリューム的な理由でしょうね。

FC版に関しては復活の呪文という今では信じられないようなパスワード方式のセーブだったり、DQ1だとコマンド入力がとにかく面倒臭かったり、DQ2だととんでもない難易度の高さでプレイヤー泣かせだったりするので現代プレイヤーにはあまりオススメしません。

ただしリメイクで改良が加わる前のFC版は「当時はこうだったんだな」と思いながらプレイすることができます。プレイしづらさを理解した上でプレイするというのも悪くないですね。Wii版にはFC版のベタ移植が入っていますし。

今プレイするのであればハードを持っている人が多くてプレイも快適なPS4やスマホがオススメです。特にDQ2はルーラの仕様が「行ったことある場所に移動」というお馴染みの物になっているのでそういった点含め他ナンバリング経験者向けです。

私の好きなところ、魅力

そのシンプルさ故に逆に新鮮(1)

ドラクエ1は後のシリーズで出てくるような転職、スキルといったシステムは当然ありません。それどころか覚える呪文数はたった10個。レベルは30まで。そして仲間がいない主人公の一人旅。

DQシリーズを何作か触れている人であれば、この時点で本作がいかにシンプルかつプレイ時間が短いゲームかが分かるでしょう。物足りない感は否めませんが、今プレイするとこれはこれで逆に新鮮さを感じます。

一人旅ということは、成長するのは当然自分のみ。購入する装備も全て自分の物のみ。そのおかげか、全DQの中でも特にレベルアップや装備による成長感をひしひしと感じるんですよね。

バトルが常に1対1なので一発で倒さない限りダメージを必ず受けます。それもあり他作品では味わえないピリッとしたバトルを楽しめます。難易度はシリーズの中では簡単な方ではありますが、最初の作品にも関わらずゲームバランスは悪くないです。

戦闘曲は基本的に激しいのが好きなので1の戦闘曲はそんなに好きではないのですが、それでもあの特有の緊迫感を踏まえると1の戦闘曲は凄くマッチしていて他が考えられません。

1ならではの特徴と言えば洞窟でたいまつ必須ということも挙げられます。ただでさえ方向音痴な私にとっては嫌がらせのようなシステムです(笑)。

でもよく考えたらリアルの洞窟って絶対暗いですからね。それもあって1では本当に自分が洞窟探索しているような気分になれます。世界観にのめり込みたいタイプのプレイヤーには受けが良さそうだと思っているのですがどうでしょうか?

1はロトシリーズの基礎

DQシリーズは1~3がロトシリーズと呼ばれているわけですが、実際2や3をプレイした後にもう一度1をプレイしたくなる魅力があります。

というのもDQ4~6の通称天空シリーズはぶっちゃけファンサービスレベルの薄い繋がりしかないのに対し、ロトシリーズは結構ガッツリ繋がっているんですよね。

特に3なんて「1を作っている段階だと3なんて全く考えていなかった」らしいのでそれであそこまで繋がりを持たせられたのは純粋に凄いなと思います。

1のフィールド曲や城のBGMなどは2や3でも流れますし。それが余計再び1をプレイしたくなってしまいます。

そこで1の短所である「ボリュームが少ない」が逆に長所になってきます。プレイ時間の短さ故に数日でサクッとプレイしやすく、「1だとこうだったなあ」という2周目プレイ・振り返りが簡単にできます。

DQシリーズに限らない話として、最近のゲームはどんどんプレイ時間が長くなっています。やはりプレイ時間が長いゲームというのは初見プレイヤーが遠慮気味になる要因なので1はRPG導入編としては程良いボリュームだなと思います。

自由度の高さによる冒険感の強さ

DQ3の記事を書いた際に「冒険感が強い作品」と述べましたが、DQ1と2も自由度が非常に強いため冒険感は強いと感じました。

特にDQ1は竜王がいる大陸以外であれば最初から全て行くことができるという今では信じられないような自由度の高さ。しかもローラ姫を救わなくてもクリア可能というストーリー上の自由度もあります。

DQ2も船入手後はほぼ全ての場所へ行けるため一気に世界が広がった感が半端ないです。とりわけ私がプレイしたSFC版はルーラの仕様上行ったことがある場所に船に乗っていくことが多く、全作品の中でも特に船の印象が強い作品です。

DQ2は旅の扉が登場したという点も世界の広さを感じますね。あと個人的にロンダルキアを雪原地帯にしたのはナイスアイデアだと思います。長い長い洞窟を越えた後ということもあって遙か遠くにやって来た感がたまりません。

私は「自由度が高すぎる故にストーリーがシンプルになっては意味が無い」と考えているタイプではあるのでロトシリーズより天空シリーズの方が好きではあります。ただし以上のような点からロトシリーズの方が好きという人の気持ちも分かります。

あまり攻略本やサイトなどを見ないで自分で発見したいプレイヤーや冒険感を求めているプレイヤーに特に強くオススメできるのはDQ1と2ですね。

DQ2はシリーズ最高難易度!?でもそれが良い

「DQシリーズの中で最も難易度が高いのは?」と聞かれると大半の人が2と答えるくらい高難易度作品として名高いDQ2。

それは戦闘に限った話ではありません。全体的に、親切さがないんですよね。盗賊ラゴスが脱走した場所であるとか、ロンダルキアへの洞窟の複雑すぎる構造とか、謎解き面でも難易度が高いです。

ロンダルキアへの洞窟ばかり話題になりますけれど町からの距離がやたらあるので到着するまでがそもそも大変な風の塔、溶岩だらけな上に敵も強い海底の洞窟など難所ばかりです。

あとはベホマを使うラスボスであるとか、ロンダルキア地方のブリザードのザラキが怖いだとか、トラウマ要素を挙げたらキリがないですね。

ただしそれはFC版発売前のテストプレイ不足による意図しない難易度だったこともあり、SFC版ではかなり難易度が下がっています。

FC版はザオリクが戦闘中使えなかったりサマルトリアの王子が弱すぎたりと色々難があったというか理不尽さすら感じる要素が多かった(敵のザオリクはHP100%で復活するのに…)ので、リメイクでぬるくなったというよりはようやく”妥当”な難易度になったと言った方が正しいかもしれません。

実際私はSFC版をプレイしましたが、他作品と比べても全体的に難易度は高めだと思いました。ラスボスも主人公以外をサポートor回復にして少しずつ攻撃する、という慎重な戦い方で何とか倒した感じです。

DQ3以降と違い3人パーティーだから役割分担が少し難しいというのもあるかもしれません。

とはいえ本作は人によって腕前に差が出るようなアクションゲームではない、コマンド入力のRPGです。そのためどんなに苦戦してもしっかりレベルを上げて装備を整えればクリアできます。

歯ごたえのあるゲームを求めるプレイヤーはDQ2、かなりオススメです。FC版が不安であれば先にSFC版をプレイしてみてある程度進め方を理解したらFC版に挑戦してみるというのも良いでしょう。

BGMの良さは初代から健在

DQ1と2は曲数こそ少ないですが、「これぞDQクオリティー!」と言いたくなるような場面によくあったBGMや今なお聞いても古さを感じない名曲が数多く存在します。

1は主人公一人旅ということに合わせてか、全体的に気の休まらない曲が多いですね。明るい曲は町くらいでしょう。通常戦闘曲もローテンポかつおどろおどろしいので他作品と比べて緊迫感が段違いだと感じます。

逆に2は全体的に明るい印象。明るいっていうか全体的にリズミカル。洞窟や塔もダンジョンならではの恐怖感を出しつつもノリに乗れる感じの曲調に仕上がっています。

こうしてみると1と2で特色が全然違うのですが、どちらもDQっぽいと感じるあたりすぎやまさんの作曲の幅広さを改めて実感します。私のお気に入りBGMをいくつか述べていきます。

1,広野を行く

はい、これは文句なしの名曲と言って良いでしょう。個人的にDQ1の曲と言われて真っ先に思い浮かべるのがこれです。勉強・作業時に流しっぱなしにしても飽きない曲の一つです。

1はフィールド曲の印象が異常に強い作品だと思っています。これは恐らく乗り物がなくて全て徒歩で移動する必要があるからというのが理由として大きいでしょう。曲名通り広い草原が似合う曲。

一人旅に合った寂しげなメロディーが特徴ですが、ついつい歌いたくなってしまうほど癖になる曲でもあります。主旋律がハッキリしているからでしょうか?

リメイク版で追加されたBメロが終わってから同じメロディーだけど少し雰囲気が変わるの、良いなと思います。普通にプレイしているとあまり聞かない部分なのもあり、新鮮な気持ちで聞くことが出来ます。

4の馬車のマーチ、5の地平の彼方へ、11の勇者は征く、そしてこれ。この中だと地平の彼方へが1番好きですが、2位以降は本当に決めがたいです。DQシリーズのフィールド曲は良い曲が多くてランキングを付けるのがとても難しいですね。

2,ラダトーム城

今までのDQシリーズ記事ではあまり声を大にして言ってこなかったことですが、何気に城のBGMってかなり好きなんですよね。4は優雅、5は豪華絢爛、6は荘厳、という感じに作品ごとに雰囲気が少しずつ違うのも魅力的です。

そんな名曲揃いな城のBGMの中でも、1はかなりお気に入りです。本当に中世のヨーロッパらしさ全開です。

6の城はちょっと「城にしては暗いなあ」と感じることがあるのですが、これは城の荘厳さを出しつつもあまり暗くならないように上手いこと作られていると思います。

ラダトーム城はDQ2、3でも登場する上にBGMも1仕様になるのでこれもロトシリーズ全体を通して印象深い曲と言えるのではないでしょうか。

3,街の賑わい

個人的にDQシリーズの町のBGMの中では6と並んでお気に入りです。どっちも高音が目立つ上に歌いたくなるリズムの良さが特徴の明るい曲という共通点があります。

先ほどDQ2の音楽は全体的に明るいと述べましたが、その理由の一つとしてこの曲の存在は間違いなくあるでしょう。

FC版の頃は全体的に1ループが短い曲が多い中、これは比較的長いのも魅力です。リメイクで新たにメロディーが加わりましたが、これも良い。アレンジとかじゃなくて全然違うメロディーなので町を長時間探索しても飽きにくくなっています。

4,遙かなる旅路

DQ2のフィールド曲は「遙かなる旅路」派と「果てしなき世界」派で分かれており、ランキングでもどっちが上かいつもまちまち、そんな印象があります。私は昔も今も「遙かなる旅路」派です。

広野を行くが好きな人は大体これも好きなイメージです。寂しげな雰囲気とか、出だしのメロディーとかが似てますよね。

この曲がすごい好きなので果てしなき世界にはちょっと嫌悪感を抱いていたりします。だって圧倒的に遙かなる旅路より聞く期間が長いし。確かにあっちも曲としては凄く明るくて楽しくなる素敵な曲ですが、フィールド曲っぽさが全然ない。勇ましさも緊迫感も皆無。

それに対しこっちは寂しげといっても聞いてて結構ノれる曲調なので冒険に行くぞって感じがして好きですね。

この曲は個人的にファミコン版が1番好き。音がハッキリしていてテンポも速めなのでこの曲の素材の良さをフルに活かせていると思います。SFC版も割と好きだけど、音やメロディーのパンチはFC版より少し欠ける。あと追加メロディーが正直蛇足感ある。

オーケストラ音源の安定感に定評があるDQシリーズですが、正直この曲のオーケストラ音源は微妙です。出だしが改悪すぎ。

このように意外と出来の良さにブレがある曲ですが、どの音源でもBメロ部分は安定して良い出来です。「広野を行く」には見られない勇ましさとドラマチックさ溢れるメロディーに仕上がっていて、いつも聞き惚れます。

何か他の曲よりも解説が長くなってしまいましたね…端的に言えば「こんな良い曲なんで中盤以降全然聞けなくなるんだよー!」って感じです。

DQシリーズは初期の頃から今なお聞いても魅力的な曲が多く、すぎやまさんの作曲スキルの高さが窺えます。特にDQ1の洞窟は曲自体はシンプルながら階層ごとにアレンジがかかるのが演出として秀逸です。

天空シリーズ贔屓の私ですが、洞窟の曲に関してはロトシリーズの方が好きな傾向にありますね。曲数は他作品ほど多くないですが、DQ1と2も名曲揃いなことには変わりありません。

個人的に好きではないところや欠点など

今プレイすると流石に物足りない

これまでも繰り返しボリュームが少ないという点を挙げてきました。時間がなくてもプレイしやすいというメリットはありますが、やはり長いゲームの方が満足度が高くなるのは言うまでもありません。

個人的にDQ1はボリュームだけでなく戦闘面でも物足りないと感じます。最初は守備力の高い敵にギラを使うといったこともありますが、ある程度レベルを上げていくとぶっちゃけ「ひたすら通常攻撃、たまに回復」のワンパターンと化します。

1対1である以上、1ターンで受けるダメージもほぼ一定なので回復のタイミングも読めてしまって正直面白くなくなります。更に魔法の鎧やロトの鎧を入手してからは歩くだけでもの凄い勢いでHPが回復するのでベホイミすらあまり使わなくなるという…

ただガライの墓~メルキド到着くらいまでは敵の攻撃が強くなってくるにも関わらず回復がホイミしかないタイミングなので結構大変な印象です。がいこつ系統の敵が全般的に強かった記憶があります。何せメルキドって周囲に回復場所が全然なくて到着するまでかなり苦労するんですよね。

それを味わってからのベホイミ習得、炎の剣・魔法の鎧といった装備を入手し戦闘が楽になる流れは「強くなったなあ、自分」と感じられるので嫌いではないですけどね。

あとこれはロトシリーズ全般に言えることなのですが、各々の町はいずれもただ「町の人と会話したり武器防具を買ったりするための場所」になっている感が強く、メイン以外のシナリオが特にないのも物足りなさを強調させていますね。

キャラクターの印象が薄い

DQ3の記事でも記載したことなので細かい内容は述べませんが、私はゲームを評価するにあたりキャラクターを非常に重視します。

そのためDQ1はそもそも一人旅で登場人物が少ない、DQ2は仲間キャラはいるけれど数えるほどしか台詞がない、という状況ではどうしても本作の評価を下げざるを得ません。

それを踏まえると「いやーさがしましたよ」の一言でプレイヤーをいらつかせるサマルトリアの王子はある意味凄いと思いますが(笑)。

DQ9や10も仲間キャラに個性はないですが、あちらはそれぞれの町のシナリオでNPCキャラが掘り下げされていますし。それに9では帝国三将、10ではプスゴンやキャットリベリオといったキャラの濃いボスがいるなど敵キャラも魅力的です。

DQ1、2は竜王が正統派なラスボスで好きということくらいで他のボスは印象薄いです。というかDQ2はポッと出のシドーをラスボスにしたのがどうも解せぬ。普通にハーゴンをラスボスにして、第二形態に進化させれば良かったのでは…

まとめ

DQ1とDQ2について、様々なシリーズが出ている今だからこそ感じることも含めて解説しました。

個人的な意見としてはDQ3同様あまり好きな作風のゲームではなく、ボリュームも少ないのでどうしても”微妙”と言わざるを得ないかな、とは思いました。

とはいえ基本的なことは昔も今も変わっておらず、そういう意味では最近のDQシリーズしか遊んだことない人でも楽しくプレイしやすいのが魅力と言えるでしょう。

そしてドラクエシリーズ解説記事、ついに完結!全作品を書いた現在、改めて過去の記事を振り返りたくなりますね。やっぱりブログ作成は楽しいな~

私のブログを見てプレイしていない作品があったりしたらこの機会に是非プレイしてみてください!

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