ぷよぷよフィーバー2ってシリーズの中でも異質だと思うという話
皆様はぷよぷよフィーバー2という作品をご存じでしょうか?因みに2は「チュー」と読みます。2005年発売であり、セガぷよ初期の作品なので知らない人も多いかもしれませんね。DS、PSP、PS2で発売されています。
フィーバーシリーズはDSでも漫才デモがフルボイスなのが何気に豪華ですね。それだけに15th以降は何でフルボイスじゃないの?と思ってしまいますが漫才デモ数が多すぎてボリューム不足だったのかもしれません。
この作品ですが、私としてはぷよぷよシリーズの中では「特別好きというわけではないけれど、光る要素が多くあって印象深い」という作品です。というのも、タイトルにも書きましたがフィーバー2ってシリーズの中でもかなり個性的な作品なんですよね。特に世界観の掘り下げ、やりこみ要素はシリーズ屈指と言えるのではないでしょうか。
(特別好きというわけではない理由としては基本的にフィーバールールじゃないと遊べない点や魔導キャラが復活する前の作品であること、フリー対戦の曲が固定であることなどです。)
そんなフィーバー2の特徴的な要素をまとめていきたいと思います。もし未プレイの方で興味が沸いたらプレイしてくださると幸いです。
目次
メニュー画面の代わりにプリンプタウンの施設を訪れる
立ち上げた時点からこの作品は「他のシリーズとは何かが違う」と感じ取ることができるのがこれだと思います。未プレイ勢にも伝わるようにもう少し記すと、
・フィーバー2以外の作品の場合
始めたらメニュー画面があって「ストーリー」「フリー対戦」「とことん」などの項目が並んでいて、そこからプレイしたいモードを選ぶ。
・フィーバー2の場合
プリンプタウンの施設に訪れることでプレイしたいモードを選ぶ。「プリンプ魔導学校」ではストーリーを進めることができる、「ふれあい広場」で対人戦やフリー対戦を行う、「未完の塔」で天空の階段をはじめとするエンドレス系ゲームを遊べるなど。
しかも施設には案内係のキャラが居て(プリンプ魔導学校にはアコール先生がいるなど)、お話しすることができるなど、「プリンプタウンに遊びに来ているプレイヤー」らしさが出ていて面白いなと思います。
立ち上げた時点から違うと感じる点で言えば「オートセーブではない」というところもですね。ストーリー以外にもコレクション要素が色々あるのでプレイが終わったらセーブをしなければなりません。
始めたばかりの頃は他シリーズに慣れていたせいで、セーブし忘れることも何回かありましたけど(笑)
今作にしかないコレクション要素が豊富で楽しい!
タウンホールのコレクション要素
1.ミニゲーム
「ストーリーを進める」「フリー対戦を○回プレイする」などの条件をこなすとミニゲームがいくつか開放されます。
ミニゲームはモグラ叩きみたいにプレイするゲームだったり、スライドパズル(昔からこれ超苦手…)だったりとちょっと片手間にプレイしたくなるようなミニゲームが揃っています。
2.手紙
これが特に面白い要素だなと思いました。キャラクターからプレイヤー宛てに手紙が届くんですよ。ストーリーを進める、天空の階段を進めるといった進行状況に合わせて届く他、特定の日付に郵便をチェックすることで届くものもあります!
正月、ハロウィン、クリスマスといったイベント日は勿論のこと、特に祝日ではない日でも手紙が来ていることがあるのでコンプリートしたくなってしまいます。手紙によってはタイトルの時点でふふって思ってしまうものもありますね。
・「アタシだって☆」(3月3日におしゃれコウベから)
・「うその日」(4月1日にシグから)
・「ピンチ!」(8月31日にアミティから)
など。特にシグの手紙は文章だけでも「やっぱりシグだなあ」と思わせられるやる気の無い文章ですね。いつも文章が他キャラと比べて短いんだもんw
プリサイス博物館のコレクション要素
資料室、図書室、美術室、体験室の4つの部屋があるのですが、その中でも特筆すべきなのは図書室でしょう。セガになってからの世界観やキャラ設定が詳細に分かるのも、図書室にある数々の本のおかげと言っても過言ではありません。
ぷよぷよシリーズのキャラについてネットで調べると色々なサイトに「誕生日」「血液型」「好きなもの」「苦手なもの」などの情報が書いてあるのですが、こういった情報も今作の人名辞典から知ることができる要素です。
「ここにキャラ情報が書いてあったんだ!」という気持ちになりました。
本編では全然触れられていないですが、「プリンプの歴史」や「クランデスターン文書」といった本も世界観の掘り下げに貢献していますね。ただ今作でこれだけプリンプの世界観を細かく描写しただけに次作以降殆ど触れられていないのはなんだか勿体ないような気がします。
最近の作品はりんご達の世界である地球かそれ以外の世界がメイン舞台になっているのでそろそろ原点回帰でプリンプタウン中心の世界観にしてみたらどうでしょう?セガさん。フィーバー2って世間一般ではそこまで有名な作品ではないですが、濃いファンがいる印象なので支持はされそうです。
サウンド画面も一味違う
今作ではプリサイス博物館の体験室がサウンドに相当するモードになっており、音楽を聞いたり連鎖ボイスを聞いたりできるのですがこれもまた今作は凝っています。
まず今作では曲名がゲーム内で表示されています。そして個人的にありがたいと感じるのは連鎖ボイスがちゃんと文字で表記されていることです。プレイしていると分かると思うのですが、キャラによってはフィニッシュ技のボイスが何て言っているか聞き取りにくいときありませんか?
特にあくま。あのクマさん大技になるほど色々狂ってしまうんで…
今作のように連鎖ボイスが文字で表記されていれば変な空耳をしなくてすみます。ただシグの連鎖ボイスは文字で起こすとシュールで笑っちゃいましたけど(1、2連鎖くらいの「えーい」「やーあ」等のセリフの部分)。
そして世界観・キャラを重視する本作らしい要素として音楽や連鎖ボイスの解説をそれぞれのキャラがやってくれるのが良いですね。先ほど述べたフィニッシュ技についてもどういう意味の言葉なのかを各キャラが解説してくれる親切仕様。
特にラフィーナが「何で私がドタバタ系BGMの解説ですの?アミティの間違いでしょ?」という節の解説があったのが面白かったです。ラフィーナは行動も発言も過剰なので、(本人は自覚なさそうですけれど)ドタバタぶりでいうとアミティにも負けていないと思いますよ?w
アイテムでぷよ勝負を有利にできる
相手におじゃまぷよを与えたり自分の攻撃力を上げたりと有利になるアイテムがたくさん用意されているのも本作の特徴です。
ストーリーモードや天空の階段でしか使えないこと、「おしゃれなお店」で買わなければならないこと(ポイントを消費する)など融通の利かないところもありますが、この取り組み自体は面白いものだと思います。実際、「アイテムがあったから初心者だけど勝てるようになった」という意見もあります。
ただ何度でも利用可能な「チューのおもいで」がお手軽かつ結構便利なので色々なアイテムを試した後はほぼずっとチューのおもいでに頼っていましたけど…あと天空の階段ではアイテム欄を全部こんてぃにゅコインで埋め尽くしてプレイしていました。
「攻撃力が弱まる代わりにポイントが多く溜まる」というアイテムがあるので、ポイントが少ないうちはそういったアイテムを用いながら頑張っていたのも今となっては良い思い出です。
基本的にぷよぷよシリーズのストーリーモードは誰でもクリアできるように対戦難易度を選べるようにしてありますが、今作のようなアイテムを色々使用出来る代わりに、対戦の難易度をデフォルトで高くしてあったらアイテムの使用しがいがあるかもしれませんね。
初代フィーバーは対戦相手が強いとよく聞くのでそのくらいの難易度ならいいのかも?
まとめ
私の文章力でどれだけ魅力が伝わったかは分かりませんが、ぷよぷよフィーバー2が明らかに他作品と「違う」理由は未プレイの方にも伝わったのではないでしょうか。
漫才デモについても15thや20thみたいに大ボリュームという訳ではないのですが、それでも3人分の主人公の話が3つの難易度別であるというのは当時としては中々凝っていましたし、15th以降と異なり全身絵の漫才デモなのも私は非常に評価したい作品です!初代フィーバーは「漫才デモがイマイチ」という意見を定期的に見ますが今作は特に見かけません。
漫才デモ自体は基本的にコミカルながらラスボスはシリーズの中でもシリアス寄りなのも特徴ではないでしょうか。プリンプの世界観や設定をしっかりと描いた本作だからこそ、シリアスでも浮かずに上手く溶け込んだと個人的には思います。
前作のフィーバーと比べるとアイテムが追加されたくらいだし、フィーバールールしか無いので対戦要素を求める人には物足りないかもしれません。
しかしぷよぷよシリーズの作品を複数買うような人はキャラゲーとして楽しんでいる人が殆どのはずです。プリンプタウンやフィーバーキャラについてもっと知りたい人はフィーバー2をプレイしてみることを強くオススメします!