ドラクエシリーズがFFシリーズよりも好きな理由
日本における2大RPGと言えば殆どの人がドラゴンクエストとファイナルファンタジーを挙げるでしょう。
私は今までの記事でDQ関連の記事を書いていることからもご存じの通り、DQシリーズが大好きです。FFシリーズに関しては他の人がプレイしているところをよく見ていたり、自分でプレイしたことも一応ありますが、マニアというほどではありません。
FFシリーズも好きではあるのですが、私はどうしてもドラクエシリーズに対する愛着に勝つことはできません。それはなぜなのか?を自分なりに考えてみたくなったのでこの記事を作成しました。
ドラクエ、FFをよく知らないけれどプレイしたみたいという人には特に参考になると思います!
目次
何と言っても遊びやすい
よくDQのFFとの違いとして挙げられるのはどの作品であっても大きくゲームシステムが変わらないという点です。
実際FFシリーズを見てみると2作目にしていきなり変則的な育成システムを導入しているし、4からATBになったかと思ったら10ではATBを廃止しているし、8は王道RPGとはかけ離れたシステム多数だし、最近の作品はアクションRPGになっているし…
それに対しDQシリーズは「ターン制のコマンドバトル」という点を一貫させており、呪文はどの作品でもMPを使うことで唱えるし、経験値を貯めてレベルアップすることで強くなっていきます。基本的にシステムが変わらないので遊びやすいという点が高く評価されています。
でも「ずっと変わらない」って飽きるのでは…?
と感じるかもしれません。ですが全シリーズプレイしている私からしてもそこにマンネリを感じたりはしませんね。
それは基本的なシステムは変わらないけれど、新しい試みを常に取り入れているからだと私は考えました。
例えば1では1人旅だったのに対し2ではパーティーバトルを採用、3では転職システムを採用、といった風にです。同じく転職システムがある6,7,9でも内容は作品ごとに大きく異なるし、最近はスキルシステムも導入されていたりします。
この「久しぶりにプレイしても遊びやすい、シリーズの安定感」と「長年プレイし続けているプレイヤーが飽きないための工夫」のバランスがDQシリーズは実に上手いと思います。
遊びやすさはゲームハードによるものも大きい
DQシリーズは「1番売れているゲームハードで販売する」という話が有名です。シンプルながらプレイ層を広める効果としてこれが実に良い効果をもたらしています。
FFは7以降PS系に圧倒的にウェイトが傾いています。PS系のハード任天堂のゲームハードと異なり、基本的にある程度ゲームに通じている者でないと持っておらず、小中学生がプレイしづらい大きな原因となっています。
私がさほどFFシリーズに触れてこなかったのもこれが理由として大きいです。
そしてDQシリーズの大きく評価したいポイントは何と言ってもリメイク・移植に積極的なところです。
DQは基本的に最新作が出るハードで何かしら過去作のリメイクを行います。1つのハードを持っておけば最新作だけでなく、過去作も遊べて一石二鳥、つまり割と少ないゲームハード数でナンバリング作品をコンプリートできるんですよね。
私も昔はDSくらいしか持っていませんでしたが、それで4,5,6,9と沢山遊べましたからね。沢山遊んだ故に他の作品もやってみたい!と思えるようになりましたし。
そして今のDQは何と1~8までスマホで遊ぶことができます!少しでもより多くの人に興味を持ってもらいたいというDQ側の強い情熱を感じられます。
やっぱり世界観は中世ファンタジーが1番だよね
変わらない安定感というのは世界観にも表れていて、DQシリーズは一貫して中世ファンタジーの世界観を描いています。各所に城があって、剣や魔法を用いて戦って、スライムを筆頭に現実世界にはまず実在しない架空のモンスターが敵として立ち向かってくる。
FFシリーズは1~5までは中世ファンタジーと言って良い内容でしたが、6では魔法が特別視される世界である上に機械文明が発達しているという世界観です。他にも8は学園物というより現代的な世界観だったり、10では東南アジア風の世界・人物だったり。
世界観が作品によって大きく違うというのは、新鮮さを感じることができてこれはこれで魅力的です。しかしFFシリーズは中世ファンタジーからかけ離れた作品の比率が増えすぎた結果、最も好き嫌いが分かれにくい王道RPGを求めるファンが離れていったのではないでしょうか。
特に1~5という初期の作品がどれも中世ファンタジーだったので初期から楽しんでいるプレイヤーほどこの温度差にこれじゃない感を強く感じているはずです。NHKのFF大投票で9が4位と健闘していたのも、やはり数少ないファンタジーの世界観を描いた作品だからというのが大きいでしょう。
町並みといい、キャラといい、「可愛い」という言葉が最もしっくりくるのは間違いなく9ですね!
私としてもやっぱりDQの世界観の方が好きですね。何でかと言われると言語化は難しいですが、やはり現実かつ現代の日本にいるだけではまず経験できないような町並みを見ることができたり、戦闘を体験できたりするからだと思います。
DQは堀井雄二さん、鳥山明さん、すぎやまこういちさんとメイン所が不変なのもゲームの雰囲気の統一感に一躍買っているのかもしれません。堀井節によるもののおかげか、町の人や仲間達の会話、テキスト文章などがちょっとコミカルな感じがしてそれも好きです。
FFシリーズは特に10や13はワールドマップすらなかったりするので、「RPG=世界を冒険」というイメージでゲームをプレイしたい人はなおさらDQシリーズの方が良いでしょう。
分かりやすいストーリー
DQシリーズは常に同じような世界観ということで、世界観を理解するための特別な知識は不要で、スッとストーリーに入り込むことができます。また、メインストーリーも多少違いはあれど「悪さをしている悪の親玉を倒す主人公一派」という構成は共通しており子供でも分かりやすくなっています。
FFシリーズは上述したとおり、作品によって世界観がガラッと違うのでまずその世界観を理解する必要があるという点が敷居を高くしています。
よくFF13は「パルスのファルシのルシがパージでコクーン」と専門用語の分かりづらさをネタにされています。
これは極端な例だとしても、他作品だと普通に戦闘魔法として使われているメテオとホーリーが7だと究極魔法扱いされていたり、8では魔女やジャンクションなどの設定が複雑だったりとややこしい要素は多いです。
個人的にストーリーは「難しい用語を使えば深いストーリーになる」なんて思っていません。実際、DQシリーズは分かりやすいにも関わらず心を揺さぶられる展開、考えさせられる要素を多く含んでいます。特にDQ7は顕著です。
それを思うと、やはり分かりやすければ分かりやすいほど良いと考えてしまいますね。
モンスターは圧倒的にDQシリーズの勝ち
個人的にDQシリーズの方が好きという決定打になったのがこれ。DQのモンスターは名前も見た目もどのような行動をしてくるかも覚えているモンスターがとても多いです。
スライム系のモンスターはみんな愛着沸く可愛い見た目をしているし、その上でホイミスライムは回復してくる、メタル系は大量の経験値などパッと特徴を言うことができます。ドラキーやモーモンなどスライム系以外も可愛いモンスターは多いですよね。
リアルにいたら怖いかもしれないキラーパンサーやバトルレックスといったモンスターも、DQ5や6の影響なのか親しみを持てますね。鳥山さんの温かいキャラデザによるものも当然あります。
他にもおどるほうせきはお金をいっぱい持っていて状態異常系の呪文を使ってくる、ひとくいばこは宝箱に潜んでいてザキ系呪文を使ってくる厄介モンスター、などなど印象に残る敵がたくさん存在します。
それに対しFFシリーズのモンスターは正直印象に残る敵がとても少ないです。可愛らしくも恐ろしいサボテンダーやトンベリ、臭い息で引っかき回すモルボル、自爆のインパクトが強いボムなど有名なモンスターもいますが、まあそのくらいじゃないでしょうか。
どちらかと言えば召喚獣の方が印象に残りやすいです。バハムートとかシヴァとかイフリートとか。でもこれらのお馴染み召喚獣すらも結構作品によって見た目が違うという難点を抱えているのも事実です。
何というか、FFのモンスターって総じて無機質な感じがして印象に残らないんですよね。モンスターだけでなく、魔法名もファイアとかデスとか英語名ほぼまんまなのが多いのも、分かりやすいという意味では良いですが悪く言えば無個性でありきたりです。
DQの呪文はホイミとかラリホーとかちょっと独特な感じの響きがお気に入りです(最近はマジックバリアやコーラルレインなどまんまのものもありますが…)。メラとかヒャドは属性も何となく分かるネーミングセンスで◎。
モンスターや呪文名の個性はDQとFFで大きな差が付いたポイントではないでしょうか。
BGMの違い
DQもFFも素晴らしいBGMが多く揃っているゲームです。ただ「どちらの音楽が好きか?」と言われたらやはり私はDQと答えます。
DQもFFも戦闘曲をはじめとする激しい・勇ましいBGMや泣ける場面で流れるような感動系・切ないBGMの出来は申し分ありません。あとは作品ごとの差や聞く側それぞれの好みの差だと思います。
ただし作風の違いなのか、FFシリーズはポップな曲があまりない印象を受けました。あったとしても耳に残りにくい。
それに対しDQシリーズは町の曲をはじめ、思わず口ずさみたくなる曲や平和な感じの曲も結構揃っていると思います。BGMのバリエーションの豊かさという点では勝っているかなという印象です。その作品の曲を全て聴いてみて、覚えている曲が多いのはDQの方ですね。
あともう一つ決定的に違う面があります。それはDQの楽曲はアレンジ・オーケストラ化が映えるという点です。これはすぎやまさんがあらかじめオーケストラになったらどのような曲調になるかを考えた上でゲーム用に音楽を落とし込んでいるからです。
そのためどの音楽もオーケストラ化しても違和感がないし、だからこそ最近のDQのソフトはフルオーケストラ音源が出来ています。オーケストラコンサートが頻繁に行われているのも納得です。
それに対しFFシリーズはリマスターやスピンオフ作品、コンサートなどで楽曲のアレンジはよくされているのですが、楽曲の持ち味をなくしてしまうようなアレンジであることが少なくありません。
Youtubeでも「やっぱり原曲が1番!」的なコメントをよく見かけるので世間一般的にもFFの楽曲はアレンジが微妙なことが多いという認識なのは間違いないでしょう。
ただオーケストラ化にこだわらないスタイルのおかげで「決戦」「更に闘う物達」といった熱いロック風戦闘曲やアルトリコーダーのみの音色で奏でられる「いつか帰るところ」、PS音源だからこその味を存分に活用した「The Man with the Machine Gun」などの素晴らしい楽曲達があります。
こういった楽曲はDQシリーズだとまず作らないだろうし、FFシリーズの持ち味と言って良いでしょう。そう思うと楽曲は結局どちらも異なる魅力があると言えますね。
でもFFシリーズは無理にDQに寄せなくて良いと思う
FFファンにとって今回の記事はあまり良い気分になるものではなかったでしょう。ですが、私としてはFFは無理にDQシリーズに寄せずに今のままでも良いと思っています。
DQと言えば誰もが知る有名RPG。DQ3では学校や会社を休んで買いに行くという社会現象を巻き起こしたほどです。こんなビッグタイトルをRPG界隈で抱える以上、DQの2番煎じでは高確率で「DQの下位互換」と見なされて終わりでしょう。
世界観もゲームシステムもBGMも、DQとは違う方向性を積極的に挑戦してみたからこそFFがDQと肩を並べる有名RPGになったという事実は間違いないはずです。
特にFFの常に最先端を行くグラフィックの美しさとムービーには思わず黙ってしまうくらい圧巻モノです。ムービーがあまりに多いと人によっては微妙に感じる人もいるかもしれませんが、ゲームをプレイしている最中の良いアクセントとして機能していることは事実です。
FFはDQに比べてシリーズによって好き嫌いが分かれやすいですが、それも裏を返せば新しい試みを毎回取り入れているとも言えますからね。
それにしてもスクエアとエニックスって典型的な競合他社関係なのにこの2つの会社が合併したって改めて思うとびっくりですね。でもDQもFFも好きな人にとっては嬉しかったのかも?
まとめ
ドラクエシリーズがFFシリーズよりも好きな理由を遊びやすさ、世界観、BGMなど様々な観点から述べさせていただきました。
このような記事なので何だかFF嫌いみたいに見えてしまうかもしれませんが、FFも魅力的なゲームだと思いますし、好きなキャラも色々います。
ただDQシリーズの「分かりやすい・万人受けしやすい・安定感」を徹底しつつもよく練られたストーリー・システムは他ゲームには真似できない上手いゲーム作りだと感心させられました。
DQシリーズの記事は私のブログでも多数投稿されていますので、どの作品をプレイするか悩んでいる人は是非他の記事もご覧になってくださいね。